【時間術大全】人生が本当に変わる87の時間ワザ。今すぐ時間が増える凄テク全網羅|要約・書評
記事をご覧いただきありがとうございます。沖縄リーマンライフです。
今回ご紹介するのは、GoogleやYouTubeで活躍した2人(ジェイク・ナップ氏とジョン・ゼラツキー氏)の書籍【時間術大全】です。
世界一多忙な組織を「最速仕事術」で変えてきた2人が、現代の忙しい生活において「本当に大切なこと」に集中するための時間管理術を解説した書籍です。
ノウハウやイラスト、図解、名言など体系的に纏められていて、すぐに実行できるテクニックがわかりやすく紹介されています。
また、ハイレベルなビジネスパーソンの日常や一日の動き、考え方も伺え、ストーリー性もあって読み物としても楽しめる一冊です。
各所から絶賛され口コミ評価も高く、重版に次ぐ重版で人気があります。
- けんすう氏
- これ読んでめちゃくちゃ時間ができてストレスが減りました
- エヴァン・ウィリアムズ(Twitter共同創業者)
- 本書は、あなたの知る「効率本」とは全く違う。
- ティム・ブラウン(IDEO最高経営責任者)
- 誰もが時間資源の「金脈」を掘り当てられる。
会社員の皆さまにとって、本当にやりたいことに時間をあてたくても中々できていないという人も多いのではないでしょうか。
例えばこんな悩みをお持ちの方におすすめの本です
- やることが多すぎて大事な仕事・案件が進まない
- つい、ネットで時間を無駄にしてしまう
- 集中したいときに集中できない
- メール処理、会議に次ぐ会議、自分の作業時間は疲れ切った定時以降…
- 時間やモチベーション的にもリカレント教育にあてる時間を作れない…
- 筋トレしようと思っているけど時間が取れない
皆さんが共通して抱えるような、本当にやりたいことのために時間をつくりたいという悩みに対して、解決策を提示してくれるのが本書【時間術大全】です。
87個もの時間ワザがありますが、簡単ですぐに始められることばかりなので真似てやってみることをおすすめします。
全てをやらなくても良くて、自身にフィットするものを選んで少しでも実行してみることが第一歩です。
【時間術大全】要約
【時間術大全】は大事なことのために時間をつくる(メイクタイム)方法に関する本です。
生産性を高めるためのもの、例えば作業効率を高める、早く終わらせる、アウトソーシングするといったものではなく、
- 家族との時間を過ごす
- 副業を始める
- 読書をする
- 資格の勉強をする
といった自分にとって大事な時間をつくるためのノウハウが詰まっています。
現実
まず、そもそもなぜやりたいことがあるのにやれないのかについて、本書では2つの原因を指摘しています。
1つは「多忙中毒」。忙しいのをよしとする考え方です。
溜まったメール、詰まった予定、長いやることリストなど、目の前のタスクがあるとなんか充実している気になったりもしますよね。
この多忙中毒にハマってしまうと、職場の要求や社会の務めを果たすために常に高い生産性を求められ追われ続けます。
2つ目は「無限の泉」です。スマホのアプリなどコンテンツが絶えず補充されるもののことです。
SNSやニュースなど、引っ張って更新されるものや配信されるものなどすべてこれに入ります。
これら常時更新されるエンターテインメントは、忙しさに疲れた自分へのご褒美になってしまっているようです。
本当にやりたいことがあるのに
- 多忙中毒は本当に避けることはできないのか?
- 無限の泉は本当にご褒美なのか?
- それとも自動運転モードから抜け出せないだけなのか?
もっと優先したいことがあるなら、この問いに向き合って時間をつくれるようになりたいですよね。
多忙中毒と無限の泉にハマる要因
時間をつくれなくしてしまう原因の「多忙中毒」と「無限の泉」。なぜハマってしまうのかは、ずばりこれらが生活のデフォルトになっているからです。
デフォルト=初期設定のままで、変更しようと思うと手間がかかるので、そのまま定着させてしまっているのです。
職場にも文化にも、忙しい状態や注意散漫な状態が正常で当たり前、というデフォルト設定が組み込まれてしまっています。
- 白紙の予定表に対して、ミーティングで予定表を埋めるのが一番いい時間の過ごし方だ
- 今日一番大事なことは送られてくるメールに即レスすることだ
- 投稿されるコンテンツを受動的に見るのが一番有意義な時間の過ごし方だ
とは思っていないですよね。ですが、そうは思わないのに現実ではこれにあてはまる行動をしてしまっています。
即レス、目前のことに迅速に対応、予定を埋める、効率を高める、もっと仕事を”こなす”など。
これが終わったと思ったら、無限の泉が待っていて絶え間なく気を散らそうとします。テレビ、動画、SNSなど魅力的で手間もなく、残った少しの時間も食い尽くしますよね。
本当にやりたいことがあっても、このデフォルト状態のままでは、「意志力」では脱出口にならないですし、「生産性向上」も解決策にはなりません。
抗っても魅力的なサービスが気を散らしますし、生産性を高めても次から次へと仕事はやってきます。
【時間術大全】が教えてくれること
気を散らすものから注意を引き離し、自分の時間の主導権を取り戻す方法を見出してくれるのがこの本です。
メイクタイムは
- 何に集中したいかを決める
- それを実行するためのエネルギーを蓄える
- デフォルトの悪循環を断つ
ことによって自分の生き方に意識的に向き合うための枠組みです。
ポイントは、スケジュールは完全にコントロールできなくても、注意を向ける先は完全にコントロールできることです。
自分のデフォルトを設定して、新しい習慣とマインドセットを持つことで、世界にいちいち反応するのをやめて、大事な人や活動のための時間をつくることができるようになります。
例えば、新しい趣味を始めたり、いつかやりたいと思っていたことにとりかかったり。
時間術大全の背景にあるグーグル式最速仕事術「スプリント(SPRINT)」
時間術大全(メイクタイム)の背景には、ジェイク氏がグーグルにいたときに生み出したスプリントという仕事術があります。
スプリントとは緻密にデザインされた1週間の仕事術で、毎日たった1つの問題に集中して取り組むというものです。
- 月曜日:問題のマップを作成
- 火曜日:問題のソリューションをスケッチ
- 水曜日:ベストのソリューションを選択
- 木曜日:プロトタイプ(試作品)を作成
- 金曜日:顧客に参加してもらいテストする
このようなスケジュールで成果を生み出します。
スプリントでは、毎日たった一つの目標に集中することや、デバイスを禁止にするなどをして成果があがり、個人にも応用できるとメイクタイムの土台になっているそうです。
メイクタイムの仕組み
大事なことのために時間をつくる方法であるメイクタイムの仕組みは、次の4ステップを毎日繰り返すだけです。
- ハイライト:毎日最重要事項を選ぶ
- 何のために時間をつくるのかを決める
- 毎日、その日の優先事項としてスケジュールを確保する活動(=ハイライト)を1つ決める
- 1日中ハイライトに取り組むわけではないが、とにかくそれが最優先事項になる
- レーザー:集中を切らすものを撃退する
- テクノロジーを調整してハイライトにレーザー光線のように集中し続ける
- レーザーモードに入りやすくして(メール、SNS、ニュースなどちょっとした変更)大きな成果を生む
- チャージ:体を使って脳を充電する
- 時間と注意力を1日中コントロールするためにエネルギーを蓄える
- 運動や食事、睡眠などでバッテリーを充電する
- チューニング:システムを調整、改善する
- 1日を振り返って簡単なメモを取る
- どの戦術を続けたいか、改善したいか、やめたいか
- その日のエネルギーレベルがどうだったか
- ハイライトの時間をつくれたか
- 何に喜びを感じたかを振り返り自分にあったシステムができあがる
本書ではこの4ステップを具体的にどのように実践するとよいかが、87個の時間ワザとして紹介されています。
時間術大全 著者のジェイク・ナップ氏とジョン・ゼラツキー氏ってどんな人?
ジェイク・ナップ(Jake Knapp)
- 著述家、IDEO客員研究員
- Googleであらゆる仕事を最速化する仕事術「スプリント」を生み出し、Gmailの改良に生かすなど大きく貢献
- その後旧グーグル・ベンチャーズのデザインパートナーとして、スプリントをスラックやウーバー、23andMeなどで150回以上にわたり実行し、プロダクト構築を助ける
- 著書に世界的ベストセラー「SPRINT最速仕事術」がある
ジョン・ゼラツキー(John Zeratsky)
- YouTube、Googleなどのテクノロジー企業で、デザイナーとして「時間」を再設計するミッションに没頭してきた
- GVのデザインパートナーを経て、現在は「ウォールストリートジャーナル」「タイム」「ハーバードビジネスレビュー」などで執筆
時間術大全 目次
2019年6月19日に発売された本で、316ページあります。
5時間程度で無理なく読み切れますので、始業前1時間の読書や通勤時間に耳で聴くのがおすすめです。
- INTRODUCTION これが「時間オタク」の全技術だ
- どんな状況の人でも時間を生み出せる方法
- あなたの時間の9割は「デフォルト」で決まっている
- 「意志力」や「生産性」を上げても意味がない
- GoogleやYouTube出身の「時間オタク」のメソッド
- 時間は「デザイン」できる
- 「スプリント」をしてわかった4つの教訓
- こんなに「簡単」に切り替えられる
- メイクタイムのしくみ
- 「4ステップ」を毎日繰り返すだけ
- ハイライト:毎日「最重要事項」を選ぶ
- レーザー:「気を散らすもの」を撃退する
- チャージ:体を使って「脳を充電」する
- チューニング:システムを調整、改善する
- 成功のコツは「選ぶ、試す、繰り返す」
- 「完璧」をめざさない
- 毎日の「あたりまえ」にしてしまう
- HIGHLIGHT ハイライト
- 毎日に「ちょうどいい目標」を置く
- 今日の「ハイライト」は何にしよう?
- ハイライトの「3つの選び方」
- 基準1つめ:緊急性
- 基準2つめ:満足感
- 基準3つめ:喜び
- 「直感」を信じて最高のハイライトを選ぶ
- 「おもしろそうで、手ごわそう」な戦術にトライする
- ハイライトを選ぶ
- 戦術01:書く
- 戦術02:デジャブする(別名「昨日をもう一度」)
- 戦術03:「優先順位」を明確にする
- 戦術04:「執事」をまとめる
- 戦術バトル:やることリスト
- 戦術05:やるかもしれないリスト
- 戦術06:バーナーリスト
- 戦術07:「ひとりスプリント」をする
- ハイライトの時間をつくる
- 戦術08:ハイライトを予定に入れる
- 戦術09:予定を「ブロック」する
- 戦術10:予定表に「ブルドーザー」をかける
- 戦術11:正直に「ドタキャン」する
- 戦術12:ただ「ノー」と言う
- 戦術13:1日をデザインする
- 戦術バトル:朝型vs夜型
- 戦術14:「朝型人間」になる
- 戦術15:夜を「ハイライトタイム」にする
- 戦術16:「もう一つだけ」はナシ
- LASER レーザー
- 世界は「気を散らすもの」だらけ
- 「意志力」だけでは絶対に集中できない
- なぜ「無限の泉」はこんなに抗しがたいのか?
- テレビ、ネット、ゲームが爆発的に進化している
- 人に「本能」がある限り、無限の泉には勝てない
- 今日ガマンできないなら、明日はもっとガマンできない
- 「バリア」を取り戻す
- 「注意の切り替え」を減らす
- レーザーモードは「人のため」になる
- スマホの「主」になれ
- 戦術17:「気が散らないiPhone」を試す
- 戦術18:「ログアウト」する
- 戦術19:「通知」をオフにする
- 戦術20:ホーム画面を「からっぽ」にする
- 戦術21:「腕時計」をはめる
- 戦術22:デバイスを置いて帰る
- 「無限の泉」を遠ざける
- 戦術23:「朝の巡回」をやめる
- 戦術24:「散漫クリプトナイト」を遮断する
- 戦術25:「事件」を放っておく
- 戦術26:「おもちゃ」を片づける
- 戦術27:「Wi-Fiなし」で飛ぶ
- 戦術28:「タイマースイッチ」でぶった切る
- 戦術29:ネットを「解約」する
- 戦術30:「時間クレーター」に気をつけろ
- 戦術31:「見せかけの達成感」に騙されない
- 戦術32:邪魔ものを「ツール」に変える
- 戦術33:「いいときだけ」のファンになる
- メールを「スロー」にする
- 戦術34:メールは「1日の終わり」にする
- 戦術35:「メールタイム」を決める
- 戦術36:受信箱を空にするのは「週1回」
- 戦術37:メールを「手紙」と思え
- 戦術38:返信は遅く
- 戦術39:「期待」をリセットする
- 戦術40:「送信専用メール」をつくる
- 戦術41:「オフライン宣言」をする
- 戦術42:「メールスケジュール」を組む
- テレビをお楽しみに変える
- 戦術43:ニュースを見ない
- 戦術44:テレビを「隅っこ」に追いやる
- 戦術45:テレビを「スクリーン」に替える
- 戦術46:食べ放題ではなく「アラカルト」にする
- 戦術47:愛しているなら手放してやれ
- フローに入る
- 戦術48:ドアを閉める
- 戦術49:自分で「締め切り」をつくる
- 戦術50:ハイライトを「こっぱみじん」にする
- 戦術51:「レーザー・サウンドトラック」を流す
- 戦術52:「目立つタイマー」をセットする
- 戦術53:ツールに凝らない
- 戦術54:「紙」から始める
- ゾーンにとどまる
- 戦術55:「ふとした疑問」を書きとめる
- 戦術56:「ひと呼吸」を意識する
- 戦術57:「退屈」を味わう
- 戦術58:行きづまる
- 戦術59:1日休む
- 戦術60:「一意専心」する
- CHARGE チャージ
- あなたのなかには「バッテリー」がある
- 脳にいい「チャージ」の方法を徹底研究した
- 僕らの心身は「古代人」と変わらない
- 古代と現代の「いいとこどり」をする
- 古代人式「エネルギー・チャージ」6つの原則
- 動き続ける
- 戦術61:毎日運動する(でも頑張りすぎない)
- 戦術62:歩き回る
- 戦術63:「めんどくさいこと」をする
- 戦術64:「時短ワークアウト」をねじこむ
- 「リアルフード」を食べる
- 戦術65:「狩猟採集民」のように食べる
- 戦術66:「セントラルパーク盛り」にする
- 戦術バトル:断食vs間食
- 戦術67:ハングリーであれ
- 戦術68:子どものように「おやつ」を食べる
- 戦術69:「ダークチョコレート主義」を通す
- 「カフェイン」をうまく使う
- 戦術70:「カフェインなし」で目を覚ます
- 戦術71:「疲れる前」にコーヒーを飲む
- 戦術72:「カフェインナップ」をとる
- 戦術73:「緑茶」で力をキープする
- 戦術74:ハイライトに「ターボ」をかける
- 戦術75:カフェインの「門限」を決める
- 戦術76:「糖」を切り離す
- 喧騒を離れる
- 戦術77:森と楽しむ
- 戦術78:気軽に「瞑想」する
- 戦術79:「ヘッドホン」を置いていく
- 戦術80:「本当に安まること」をする
- 親密な時間をすごす
- 戦術81:仲間とすごす
- 戦術82:「画面なし」で食べる
- 洞窟で眠る
- 戦術83:寝室を「寝る部屋」にする
- 戦術84:「日没」をつくりだす
- 戦術85:すきあらば「仮眠」する
- 戦術86:毎日の「時差ボケ」を防ぐ
- 戦術87:自分の「酸素マスク」を先につける
- TUNING チューニング
- 科学的方法で毎日をチューニングする
- 結果を記録するために「メモ」をとる
- 「感謝」で習慣が継続する
- 小さな変化が大きな成果を生む
- 「いつか」を今日にする
- システムを「変化」させていく
- いますぐ始めるためのクイックスタート・ガイド
- ある日の予定表
- 時間オタクのための参考図書
【時間術大全】レビュー・感想
中長期で目標を持つことや、目前のタスクを効率的に対処するといったことに目が向く中、本書のちょうどその間になる「一日のハイライトを設定する」というのが納得感があり、日々を充実させる良い取り組みだなと感じました。
著者も、目前のことを最適化して小さなタスクをよりこなしても時間はどんどん過ぎ去るし、長期目標は正しい方向性を歩めても、遠すぎてやる気がでなかったりしたようです。
ちょうどその中間的な活動に集中することが、ペースを落とし、日々の生活を充実させ、時間をつくる秘訣だと述べられています。
今日のハイライトは何だった?と聞かれたら、どう答えられると嬉しいか。
その日を振り返ったときにしみじみ噛みしめたいのはどんな活動や瞬間か。それがその日の初めにスポットライトを当てたい、自分のハイライトになります。
ハイライトがあると無限の泉や多忙中毒以外の、時間を意識的に集中して使うという第3の道が切り開けます。
本書を読み進めると、ハイライトの選び方に始まり、細やかな戦術がたくさん紹介されていますので、ぜひ読んで試してみてください。
今日のハイライトは何か?自分の大事なことのために時間をつくって、キャリアや趣味などを充実させられたらいいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!