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【無敗営業】高橋浩一 営業職の方におすすめの本|要約・書評(後編②)

無敗営業 要約・書評 後編②
沖縄リーマンライフ
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無敗営業 表紙

お疲れ様です。沖縄リーマンライフです。

TORiX株式会社代表取締役の高橋浩一さんの書籍【無敗営業】「3つの質問」と「4つの力」の後編②です。

前編では本の概要と、営業の本質的な課題:営業とお客さまとの間に生じるズレについてご紹介しています。

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後編①では、そのズレに気づいて解消する営業力「3つの質問」についてまとめています。

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今回でラスト後編②ということで、ズレに気づいて解消する営業力「4つの力」についてご紹介していきます。

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レビュー

書評、要約のイメージ

スキル:お客さまとのズレを解消する「4つの力」

ズレにがっかりするお客さまの不満は4つに集約されると述べられていて、それに対応する形でズレを解消する4つの力というのが提唱されています。

  1. 質問力
    • 不満:営業担当者として要件のヒアリングが不十分、情報の把握ができていない
    • スキル:お客さまを理解するための「質問力」が不足している
  2. 価値訴求力
    • 不満:営業担当者としての魅力や価値を感じない、また会いたいと思わない
    • スキル:お客さまに必要とされる「価値訴求力」が不足している
  3. 提案ロジック構築力
    • 不満:顧客(あなた)の意図に沿わない提案を出してくる
    • スキル:お客さまの意思決定を助け、稟議を通せる「提案ロジック構築力」が不足している
  4. 提案行動力
    • 不満:営業担当者としての動きが悪い
    • スキル:お客さまとともに段取りを進める「提案行動力」が不足している
4つの力の構成図
本書116ページ参照:営業に必要な4本柱

後編①で紹介した接戦を制するための3つの質問は質問力の一部です。

まずは質問力からみていきます。

お客さまを深く理解する「質問力」

質問してくれない営業に対するお客さまの不満は高いことをおさえましょう。特に、これ以上聞いたら怒られるというラインは案外手前に引きがちであると述べられています。

ハイパフォーマーな営業は、これ以上聞いたら怒らせてしまうという本当のラインはもっと奥にあることを知りながら戦っているので、質問を深掘りするレベルが並の営業とは違います。

その結果、お客さまから得られる情報に圧倒的な違いが出てきます。

ではどのように商談(ヒアリング)を進めて行けば良いのか、そのように深掘りができるようになるのか、流れとやり方をモノにしましょう。

  1. 土台づくり
  2. 切り込む「聞く」
  3. 深掘りする「聴く」
  4. 具体化する「訊く」

土台づくり

ポイントはつかみとアイスブレイク、双方向的な説明です。

  • 表情や声のトーンが明るく、話題に気を配り、顧客が話しやすい雰囲気を作ること
  • 説明をしながら顧客の理解度を都度確認し、双方向的に進行すること

少しわかりにくいといった反応をされていたら止まることや、ノンストップで話し続けるのではなくて都度理解度を確認したり、一方的にならないように注意します。

切り込む「聞く」

ポイントはこの営業担当はきちんと話が通じるなと思ってもらうことです。

初めてお会いする場面など、土台づくりに始まり、一定こちらから説明することが多くなりますので、それに対する質問がきたりします。

そこでお客さまへの回答をおろそかにせず、「どんな意図でご質問いただいたのか」を確認して的確な質問の回答をお返しすることで、お客さまとの意識のズレを解消することが肝心です。

土台をつくり、質問に的確に回答することができ、ここまできたらこちらから切り込んで質問していくチャンスです。ここでは適切に枕詞を使用します。

接戦状況を問い、裏にある背景を問うていきます。質問力がないと聞けませんので適切に枕詞が使えるようになることが大事です。

枕詞例
  • より良いご提案をするためにお伺いしたいのですが
  • いただいたお時間を無駄にしないようお聞きしたいのですが
  • 私から一方的にお話しすぎてはいけないので
  • 〜〜の準備をさせていただくために、1つだけ質問させていただいてもよろしいでしょうか
  • 基本的なことで恐縮ですが
  • 間違いがあってはいけないのでお聞きしますが
  • 大事なところかと思うのであえて伺うのですが
  • 個人的なご意見で構いませんので
  • もし仮にわがままを全部言えるとしたら
  • もし仮に予算の枠という点がクリアされたら
  • もし仮に契約いただくという前提で考えたら

深掘りする「聴く」

ポイントは熱心に聴く姿勢や理解を示しながら(=積極的傾聴)、顧客の話を具体的に深掘りすることです。

深掘り質問では、ピラミッド構造を意識して行います。頂点に近づくほど抽象度の高い大きな情報、末端に近づくほど具体的で細分化された情報という形。

ピラミッド構造を意識した深掘り質問
本書137ページ参照:ピラミッド構造を意識した深掘り質問

積極的傾聴は、いわゆる聴き上手です。

時にはお客さまがおっしゃるのは〜ということですねと要約したりすることで、この営業はわかってくれていると感じていただきやすくもなります。

お客さまがもっと話したくなるように促すことがポイントです。

具体化する「訊く」

ここまでお客さまから話していただけると、検証したい仮説やピンポイントで確認したいことも出てきます。ここで特定質問を使用します。

  • 一般的なオープンクエスチョン
    • 御社の課題は何ですか?
  • 条件付きオープンクエスチョン
    • 御社の課題について、特にここ一ヶ月議論されているものとしてはどのような課題があるでしょうか。

前提や条件を付けてやることで具体的に考えやすくなるというものです。

住居を選ぶ際に重視することは何ですか?

→住居について、ある程度費用がかかっても妥協したくないポイントは何ですか?

など。

  • 一般的なクローズドクエスチョン
    • 最も重視しているのは〜〜と感じましたが合っていますか?
  • 選択肢付きクローズドクエスチョン
    • 重視するポイントはどのような感じでしょうか?例えば、立地、間取り、予算など他にも…。

クローズドクエスチョンでは、選択肢一つで迫ってしまうと、ちょっと違うとなってしまうこともあるので、選択肢を増やして、曖昧な回答や不完全な回答を補完しながら的を射た情報を探します。

最後は核心質問です。

そもそもの部分を聞き出して、悩みや課題の中でも核心にあたる情報を引き出す質問です。

核心質問例
  • そもそも、なぜそういう理想を持つようになられたのでしょうか?
  • その理想はずっと前からお持ちだったのでしょうか、それとも最近なのでしょうか?
  • その理想の実現に対して、今のところうまくいっていること、思うようにいっていないこととしてどのようなものがありますか?
  • なぜ一年後などの未来ではなく今のタイミングなのでしょうか?
  • そのまま〜〜なのはまずいのでしょうか?
  • なぜ、現在検討しているor今使用しているものだと不十分なのでしょうか?
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お客さまに必要とされるための「価値訴求力」

どれだけ質問力があってもお客さまが教えてくださるかどうかは別の話です。

情報を出すだけの価値があると感じていただくこと、要は質問するのが借り、価値を提供するのは貸しをつくることになります。

貸し借りのバランスで借り=質問が大きいと渋りますし、貸しが大きくなると逆に情報を提供していただけます。そこで必要とされるのが価値訴求力だと述べられています。

また、普段から価値訴求ができているとお客さまと関係を深めていく押し上げ要素にもなります。業者からパートナーになるといった、ハードルを越えていくにも必須の力となります。

価値訴求において大事なことは、人によって価値の感じ方も異なることから、多くの引き出しを持っておくと、お客さまから必要とされる度合いが高まるとされています。

そこでその価値を四象限に分けて考えたのが次の図です。

価値訴求力の4象限
本書171ページ参照:価値の四象限
  1. 難易度が低く実行しやすいのが「労務提供」「適量コミュニケーション」
  2. 情緒価値に訴える「好感」「共感」
  3. 機能価値なら「情報提供」「人の紹介」
  4. 情緒価値も機能価値も高いレベルを目指す「プラスα」「提言」

ハイパフォーマーが価値訴求をレベルアップさせる流れは、①、③、④と進めながら、②の好感、共感が常に支えている状態であると述べられています。

労務提供では、お客さまの企画資料づくりの一端を担うことや、店舗運営に必要な労力の提供といったこと。

好感や共感では、ビジネスマナーや人柄に始まり、関係が構築されていきミッションや目的を達成するためのパートナーへ。

機能価値である情報提供や人の紹介は、業界や製品の知識をもとに喜ばれる情報を提供することなど。

そしてプラスαの提言は、そうして積み上げていく中で、お客さまにとって意味のある付加価値のある提案や斬新なアイデア、アドバイスなどに繋げていくものです。

お客さまの意思決定を助ける「提案ロジック構築力」

要件が整理されるイメージ

不満としてあげられている「意図に沿わない提案を出してくる」というもの。そのズレの内容として強調されているのが次の2点です。

  • 顧客の課題や状況を理解していない
  • 要件に対してこの提案がマッチしているという納得感がない

こうなってしまう原因としては、お客さまの側にも事情があり、やりたいこと、悩み、課題、検討状況など多岐に渡るのが当然なのに、営業側の思惑「自社の提案に早く落とし込みたい」「勝ちパターンに持っていきたい」というものが強くなるからです。

冷静に捉えると、ヒアリングして整理していかないと最初から噛み合わないことくらい理解できます。ですが現場では思惑が強くなり急いだり、噛み合うことのないままズレた提案に入ってしまうことが起きているというのが実態ですよね。

ですのでここでも、お客さまの課題解決につながる提案ができるようになるための、提案ロジック構築力を活用した商談の進め方を学び真似ることです。

  1. 引き出すヒアリング
    • 質問力と価値訴求力のキャッチボールで悩みを引き出していく
  2. まとめるヒアリング
    • お客さまの悩みや課題、BANTCH情報を漏れなくヒアリング
  3. 要件整理
    • 悩みや課題をキーワード化し、「網羅感」「具体化」「優先順位」について擦り合わせる
  4. 弊社対応の提示
    • 要件整理で明確になった課題に対して、提案内容がフィットしていることを示す

といった流れと内容です。特に要件整理をしてから提案を出すことがポイントです。

課題や悩みが整理できるだけでも大変喜ばれるものであり、営業パーソンとしての課題解決に向けた実力が見えます。

例えば、要件整理のシーンとして、今回悩まれているのは一つはこうで、あとはこういうこともお考えですね。といった悩みや課題をキーワードにして指を折りつつ整理していくと、この営業担当者と話すと要件が整理されていくなと感じていただけます。

あとは抜け漏れがないか、具体的にはどういったことか、課題の優先順位はどうかなどを整理していきます。

提案の前にここまで擦り合わせができていると、ズレがなくなり受注率も格段に上がると述べられています。

お客さまと共に段取りを進める「提案行動力」

行動力のイメージ

どんなお客さまに対しても、効果的・効率的に、質問力・価値訴求力・提案ロジック構築力を発揮していく力が提案行動力です。動きの良さに直結する部分です。

特におさえておきたいポイントは、お客さまからの質問やリクエストに対する対応(レスポンス)や連絡頻度に気を配ることです。

不満にも上がっていた営業担当者の動きが悪いというものの中身を見ると

  • 質問やリクエストに対する反応が遅い・放置された
  • 質問やリクエストに対する反応が的外れだった

というもので、期待とズレがあるようです。逆に連絡が多すぎることへの不満は少ないようでした。

ここでハイパフォーマーとローパフォーマーとの動きの差を見てみます。

  1. ハイパフォーマーほど、商談に加えて、電話・メールで頻繁にコミュニケーションを取っている。特に商談の直前と直後に電話かメールのコミュニケーションがある。
  2. ローパフォーマーは対面した商談の場でしか提案活動をしていない。連絡頻度も少ない。
  3. ハイパフォーマーは資料を何回かに分けて作成し、社内・お客さまとコミュニケーションをハサミながら徐々に完成度を上げている。
  4. ローパフォーマーはどこかのタイミングで一度に作成している。
  5. ハイパフォーマーほど社内の巻き込みが早い。

ハイパフォーマーになれていないなと感じたら、行動の仕方をすぐに真似して改善できそうですね。

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まとめ【無敗営業】「3つの質問」と「4つの力」を読み終えた感想

まとめのイメージ

【無敗営業】高橋浩一 営業職の方におすすめの本|要約・書評 後編②について書いてきました。

前編では、営業の本質的な課題である、営業とお客さまとの間に生じるズレを

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後編②では、ズレに気づいて解消する営業力「4つの力」を学んできました。

いかがでしたか。営業パーソンの方は日々の活動と照らし合わせて、できている点・これから補いたい点など示唆が得られたのではないでしょうか。

また、本書は具体的で実践的な内容ですので、ロープレで練習したり、実践に取り入れて振り返ることもできます。

自身のスキルとして、ものにするかどうかはこれからの行動次第で変わってきますので、ぜひ取り組まれることをおすすめします。

営業パーソンの方、マネジャーの方などのお役に立てていれば幸いです。

以上です、ありがとうございました!

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